植民地とはアジア〔歴史・アフリカ・アジア〕

アフリカ、ラテンアメリカの大部分の地域、すなわち今日第三世界とよばれている地域は、その多くが植民地であった土地である。

植民地化された時期や植民地状態から離脱した時期にはそれぞれの地域によってかなりの相違はあるが、ヨーロッパ近代国家の発展がこれらの地域を犠牲として遂げられてきたことにおいて共通するものがある。

英語のコロニーcolony、ドイツ語のコロニーKolonieなどのことばは、ラテン語のコロニアcoloniaに由来する。

これは、ローマ人が征服地に移住してつくった町であり、移住植民地の原型をなすものである。

古代ギリシアでも人口が増加すると、海外に移住して娘都市を建設し、それらをラテン語のcoloniaという語でよぶようになった。

このコロニアとは、本国からの人口の移住と移住民による開拓とをあわせて意味している。

英語のプランテーションplantation、セツルメントsettlementなども同様である。

日本語の「植民地」ということばはコロニアに由来するヨーロッパ語からの翻訳である。

以前は「殖民地」とも書いたが、最近は「植民地」の語が一般に用いられている。

植民地ということばを集団的な移住地および開拓地という意味に用いることは、たとえばアメリカ合衆国を独立以後もヨーロッパのコロニーとか、アルゼンチンにおけるドイツ人居住地をコロニーとよぶことにも現れている。

同様に北海道も日本人の植民地であるということができる。

しかし、近代世界においては属領ないし新しく獲得した領土を意味するようになった。

すなわち、16、17世紀以降、ヨーロッパ諸国はヨーロッパ以外の地域を征服して、経済的収奪や政治的支配の対象とし、それらの地域を植民地とよんだのである。

ここに植民地は単なる集団的移住地とは異なった異民族支配の地域、宗主国に従属する地域を意味するようになったのである。
update:2009年09月14日